次の巨大地震は(7)
「南海トラフと富士」
東日本大震災以降の日本列島は、
火山活動や各地の地震が頻繁に起き、
ちょうど150~160年前の安政大地震の頃と似ているようです。
この時は1852年から南は硫黄鳥島・九州の阿蘇、
本州の富士山・東北の岩木山、北海道の洞爺・駒ケ岳など、
日本中の火山が暴れまくっていたそうです。
この後1852年に、安政東海地震(M8.4)と安政南海地震(M8.4)とがペアで発生。
この南海トラフ沿いの連動地震は、100年後も、
1944年の東南海地震(M7.9)と1946年の南海地震(M8.0)としてペアで再発。
この時もその前に、九州・新潟・静岡・伊豆諸島などで、
活火山の連続噴火があったようです。
(出典:http://sc1.cc.kochi-u.ac.jp/~mako-ok/nankai/04what.html)
安政の南海トラフ沿いの連動地震の後も富士の地熱活動は続き、
マグマが地震発生層を引き続き上に押し上げ。
このため1855年に、
富士からともに65k離れた静岡と江戸で、
遠州灘地震(M7.0~7.5)と安政江戸地震(M6.9)が、
二等辺三角形の両角のように引きちぎられたといわれます。
安政江戸地震も、前回お話した埼都地震帯で発生したものだそうです。
(出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E6%94%BF%E6%B1%9F%E6%88%B8%E5%9C%B0%E9%9C%87)
では、危惧されている富士の噴火はどうなのか。
これに対して角田氏は、
「伊豆海嶺を北上してきた熱移送は、いったん、大島で減速するのが常です。
この原因は、伊豆から箱根にかけて、地下に熱を伝えにくい花崗岩やその仲間の
閃緑岩があるためと考えられます。
つまり、熱流がスムーズに富士山の地下へ行かないようです。」
といいます。
富士の噴火の兆候も観測されていないので、
今のところ大丈夫ということです。
(出典:http://creation.jugem.jp/?eid=3665)
以上、プレートテクトニクス論者たちのまちまちな予測とは異なり、
熱移送に基づく一貫した見解をみてきたわけですが、
YES/NOの課題はここまでに三つ出てきたようです。
(1)17・18年からの首都圏の巨大地震は、
前回のⅠ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ地帯のどのラインで起きるか?
(2)5年以内に南海トラフを震源とする巨大地震は起きるのか?
(3)5年以内に富士の噴火は起きるのか?
という極めて重大な問題です。
この答え如何で、近未来に対する見方は大きく変わる
といえそうですが、
結果は次回にしたいと思います。