東電役員裁判の問題点

「津波ではなく地震による損傷」

昨日東日本大震災に伴う福島第一原発の事故に関する、
東京電力の当時の役員 3人の責任を問う裁判の判決が東京地裁で。
この判決が不当なものであることは、
下記の植草一秀氏の記事の通りだと思われます。

東京電力福島第一原子力発電所で発生した人類史上最悪レベルの原発放射能事故は、東電が津波対策等を怠ったために発生した人災である。
東北地方で過去に発生した地震と津波の実績を踏まえ、原発の津波対策の不備が指摘されていた。
東電の当時の最高幹部が出席した会議で、この問題が討議された。
しかし、東電経営最高幹部は、津波対策に多額の費用がかかることから津波対策を行わなかった。
そのために過酷な放射能事故が発生した。
東電最高幹部の経営責任は免れない。
このことは、事実関係を正確に把握すれば、当然の帰結として得られる結論である。
裁判所は適切に判断する必要があった。
しかし、東京地裁の永渕健一裁判長は旧経営最高幹部3人の刑事責任を問わない判断を示した。
裁判所は政治権力の支配下にある権力機関であり、法の正義は脇に置かれている。

ただ、原告側にも問題がないわけではなく、
それは福島第一原発の事故の原因をどうみるかという点であり、
役員3人の責任は結局、
「津波を予見できたか否か」という、
ある意味超科学的な論点に絞られてしまったことが負けの原因。
京都精華大学の山田國廣氏によれば、

原子力保安院と安全委員会が、
2009年に承認した福島第一原発の基準地震動は、
双葉断層でのM 7.6および塩屋崎沖のM 7.9に伴う、
450ガルの地震動であり、
600ガルも記載されているがこれは深さ196mの、
開放基板表面で想定されたものである。
で、実際に東日本大地震に際して福島第一で観測された波は、
1号機の所で447ガルを示し、
しかも 140秒後の観測波が記録装置の不具合で途切れている代物。
そこで、1号機の波形に「はぎとり解析」を実施してみると、
地震動の最大値は当初の 447ガルから 675ガルに増加する。
これは、地震学の専門家である石橋克彦氏が指摘している。

とのことで、
2011年段階で 1~ 3号機はそれぞれ、
稼働後 41年・37年・35年を経過して老朽化しており、
しかも建設当時の基準値は 265ガルと低い時代の設計だとのこと。
明らかに東電だけでなく、
原発村全体の地震の想定が甘かったと考えられるわけです。

さらに当時の東電の報告書によると、
1号機が 11日深夜、3号機が 13日昼過ぎ、2 号機は14日の深夜、
にそれぞれメルトダウンを起こしたとのこと。
その後1号機が水素爆発して、
2・3号機の電気系統を破損してしまったわけです。
問題は 1号機の冷却ができなかったことに尽きますが、
11日 18時台に中央制御室は 1号機の冷却用タンクをいったん開けた後、
すぐに閉じて 3時間ほど閉じたままにしてしまった。
なぜかといえば、冷却水が空になっていた場合空だきとなり、
原子炉からの猛烈な放射能蒸気が噴き出してくる恐れがあったからとのこと。
それで現場の状況を見るために人員が建屋に入ろうとしたのですが、
ドアを開けたとたんに猛烈な放射線量で線量計が振り切れ撤退した。
普段はこのようなことがないはずですから、
この汚染は要するに、
「1・2・3号機とも格納容器外側配管が破損していた」、
と考えなければならないのに、
吉田所長以下そうした判断には至らなかった。
さらに、1号機・2号機共用の中央制御室ホワイトボードには、
地震後の早い段階において 1号機建屋内で生じていた、
「3つの放射能汚染事象」が記録されていた。
これらは格納容器外側配管が地震により破損していたことの証拠であり、
これがなければモニターではたっぷりあったはずの冷却水により、
1号機のメルトダウンは防げたはずだと考えられます。
つまり、「福島第一原発事故の第一次的原因は、
津波による電源喪失ではなく地震振動である」とされるのです。
山田氏が明らかにしたような事故の経過であれば、
巨大地震に際して原発の下部配管系統はすべて損傷したわけで、
役員の責任追及は津波が予見できたかどうかではなく、
政府も含めて地震と原発の危険性に対する認識があったか否か、
という点に収束したはずです。
そうなると国民の多くが危険性を感じるため、
事故の経過を隠蔽し巨大津波に責任を転嫁する
という何か不明りょうな裁判になってしまった。
原発反対派までがこのトリックにはまっている限り、
根本的なレベルでのこの国の安全はないがしろにされていると思われます。

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