変異種とは何か(4)

「ゲノム解析の手順から考える

前回は慶応の医学部が「新型コロナの全ゲノム情報を解明した」云々、
と言っていた関係上、
彼らが 言うところのゲノム解析というものと、
私達が学んできた大橋眞教授の言ってることとが微妙にずれてきたところから、
ゲノム解析に立ち入った考察を加える必要があるという所まで来たわけです。
それで調べていたら、
「製品評価技術基盤機構バイオテクノロジーセンター」という所があり、
そこにゲノム解析の手順が詳細に乗っていた のでこれを紹介したいと思います。
ホームページの冒頭のゲノム解析の紹介の部分からして、
どうも慶応の医学部のニュアンスとはだいぶ異なり、
何か謙虚な姿勢が見られるのは私だけの感じ方でしょうか。

ゲノム解析とは、生物のゲノムのもつ遺伝情報を総合的に解析することです。ゲノム解析は、ゲノムを構成するDNA分子の塩基配列(GATCのならび)を決めることから始まります。しかし、塩基配列データからだけでは、どこにどのような遺伝子があるのかは簡単にはわかりません。そこで、転写・翻訳によって作られるメッセンジャーRNAやタンパク質などの遺伝子産物の解析、生物種間で塩基配列がどれだけ似ているかなどの比較、さらに大腸菌や出芽酵母などの実験生物で解析された個々の遺伝子に関するデータなどを基に解析を進めます。
ゲノム解析では時に10億以上にもつながった塩基の配列をいろいろな観点から解析する必要がありますのでコンピュータの使用が不可欠です。コンピュータによってゲノムデータをはじめとする生物情報を解析する分野をバイオインフォマティクスと呼びます。

それはともかく、工程の最初から見ていくと次のようになるとのことです。

ゲノム塩基配列決定の流れは、大きく分けて(1)ゲノムDNAの切断と断片のクローン化、(2)各クローンの塩基配列(シーケンス)決定、(3)遺伝子領域と機能の推定

であり、ここに最初から「切断と断片化 」とかその後の「塩基配列の決定」、
などと言う文言が並んでいるので、
やはり DNA( コロナは RNA なので逆転写が必要)の、
全塩基配列ではなく1領域が問題となっていることがわかるようです。

次の工程は抽出したゲノムDNAを適当な大きさに切断し、
その断片を調べていくということになりますが、
そこではっきりと「DNAは、そのまま塩基配列を解析するには大きすぎるため」、
と述べられている。
以下の手順は元のホームページにあたって調べていただきたいと思いますが、
その過程で「塩基配列データの処理」という項目の中と、
「塩基配列データの確認」という項目の中で今や私たちにも身近になった、
「PCR」という手法が出てくる形となります。
そしてこの手法に関しては以下のように説明されている。

PCR(Polymerase Chain Reaction)法
少量のDNA試料から、任意の部分を増幅して大量に得たいときに使われる技術。DNAの二重鎖を加熱して一本鎖にし、プライマーを結合させ、DNAポリメラーゼを加えると、一本鎖DNAを鋳型として、プライマーから伸長した相補的なDNA鎖ができることを利用する。この反応を繰り返すと、目的の領域はねずみ算式に増幅される。
※プライマー
目的とするDNA配列の一端に相補的な配列をもつ20から30塩基程度の短いDNA断片のこと。

ということですので、

やはり私たちの学んできた大橋眞教授の説明が正しいし、

PCR とは全ゲノム情報ではなくゲノムの一部の塩基配列を調べるもの、
ということもはっきりしてきた。
ということは、慶応の医学部が言う変異ウィルスの、
「全ゲノム配列を高精度で解析することに成功しました。解析により得られた新規ゲノム配列情報は」という文言は、
ウィルス自体が別種に変わったのではなくゲノムの一部の塩基配列が変わった事を指している
と考えられるわけです。
彼らは木を見て森をみないだけなのかもしれない、
と思っていた私たちの危惧が当たっていたともいえるでしょう。

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