能天気なのは経営者も同じ

「金融緩和の花見酒に酔っているだけ」

先週の末に「日本の母親たちは新型コロナも放射能もわからず能天気」、
という話をしましたがことは一般国民だけではなく、
企業の経営者の見通しなども現実を認識せず非常に曖昧だと言えます。
というのも GDP -5%とか会社によっては売上高90何%減、
という状況にも関わらず「手元には現金があり資金繰りは楽だ」、
というような声が多数だという話を聞いたからです。
帝国データバンクの調べによると、
去年から今年の倒産件数は過去最少を記録しているとのことで、
こんな状況なのになぜと首をかしげるような結果が出ているようです。

各種支援策によって昨年5月以降の倒産が大きく抑制されてきたことにある。なかでも昨年5月は国内初の緊急事態宣言発出に伴い倒産手続きに不可欠な弁護士事務所、裁判所の業務までもが大幅に縮小され、先延ばしとなってしまう案件が多数発生する異例の事態となった。
その結果、昨年5月の倒産件数は単月として、2000年以降で最少となる288件(2020年5月は648件)を記録。現在、3度目の緊急事態宣言下ではあるものの、全国的な発出ではないことや弁護士事務所や裁判所において、昨年と同じような業務縮小の動きが見られないことから、288件を下回る可能性は極めて低い。

しかし今後の客観的見通しについて同バンクの記事を読むと、
5月以降本格的には8月以降はきわめて厳しい状況に置かれるだろうとのこと。

コロナ禍で多くの事業者が売り上げ減少、来客数減少など極めて厳しい経営状況に置かれているにもかかわらず倒産件数が減少した最大の要因は、政府主導の各種支援策の執行にある。
支援策は、緊急融資から補助金、助成金、給付金そして税金や社会保険料の支払い猶予、不渡り猶予などまで幅広く、実際、これまで中小企業向けに執行された緊急融資は、民間金融機関、日本政策金融公庫、商工中金を合わせて総額31兆6991億円に上っている(内閣府データ、1月7日現在)。
一方では、「コロナがなければ本来倒産していたはずの事業者が、支援策によって相当数延命されてしまっているのではないか」と、中小企業金融円滑化法で急増したといわれるゾンビ企業の再来を懸念する声が上がり始めているのが現状だ。

例えば都内事業者の売上高は軒並み2~3%の減ということですし、
足元の企業業績を見ると、深刻な実態が浮かび上がるようです。

国内上場企業の資金繰り改善、倒産抑制に大きな効力を発揮していると考えられるのが「コミットメントライン契約」だ。これは、企業と金融機関が契約を結び「あらかじめ設定された期間」(通常1年間)かつ「融資枠内」であれば審査なしで融資を受けられる約束(コミット)をする契約で、金利とは別に手数料がかかるものの、必要に応じたスムーズな資金調達が可能になる。コロナ禍で見通しが立たない上場企業にとって、とても都合の良い融資契約だ。
そして今年に入り、このコミットメントライン契約締結を発表する上場企業が急増していることが判明。帝国データバンクは同契約状況の動向について調査を開始した。
しかしながら、希望すればどの上場企業でもコミットメントライン契約を締結できるわけではない。そこには外部が知ることのない銀行独自の判断があるようだ。
実はコロナ禍で、そのような考えに至る出来事があった。個人的に注目していたサービス事業を展開していた某有名上場企業のケースだ。
BtoC形態の事業を展開する同社は、外出自粛や緊急事態宣言の影響で利用客、売り上げが激減。過去からの設備投資負担も重く、一部経済記者の間でXデー説(倒産説)が流れるほどだった。
「ここまで追い込まれれば、これ以上負担を重くさせないためにも銀行の追加融資はないだろう。また、債務者区分は要注意先よりも悪い要管理先や破綻懸念先になっていてもおかしくない」などと考えていたのだが、間もなく同社は銀行とコミットメントライン契約を結んだ。調べていくと同社の債務者区分は「正常先」になっているという。理解に苦しんだ。
金融機関の経営を監視する「金融検査マニュアル」廃止の影響が良い意味で同社にとって追い風になったのだろうか。つまり今回の場合、銀行は現在の経営状況ではなく、独自の基準・判断で同社の将来性や事業価値を評価し、それに基づいて契約が結ばれたのかも知れない。

このようなわけですから企業というものも非常にバブリーな領域に入っている。
世界全体でも自力では金利も払えない上場企業が10数パーセントあるとされ、
無制限の金融緩和というものがこれらゾンビ企業を生き延びさせている。
マクロで言えば中国の不動産バブルが弾けつつある今、
米国のインフレが始まっているようでアメリカ株式会社もまもなく破綻
ということですので、
日本の企業などあっという間に波にさらわれていく感じで、
企業なども実態から目をそらしているだけと言えるようです。

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