抗原抗体反応とは(2)

「従来のアプローチは袋小路に入っている」

前回は(1)として、ドクター崎谷の結論は、
「 新型コロナに対する中和抗体およびリンパ球(T細胞)の活性化が高いほど、感染しやすく、かつ感染によって重症化・死亡しやすい=ワクチンは、新型コロナに対する中和抗体およびリンパ球(T細胞)の活性化の目的のために行っている、つまりより感染しやすく、かつ死亡しやすくするために行うというのと同じこと」
とお伝えしました。
また、 スザンヌ・ハンフリーズの議会証言として、
「 ワクチンがマーケットにもたらされる以前は、子供達の大多数が、3歳から15歳のあいだに罹患していました。ウイルスがコミュニティの中を循環する一方で、これらの子供達は生涯免疫を持つことになり、基本的に他の者に対して追加免疫を与えていた」、しかしワクチン後「母親は、よくても、非常に制限された免疫を与えることしかできなくなったのです。おそらく三ヶ月間の」「こういった赤ん坊はワクチン接種のために、直接的に保護されることはなくなったのです。より歳をとった大人は、ウイルスの循環に直面したため、生涯守られていましたが、もはや守られません、それが実際に起こったことです」、
との話もお伝えしました。
そして、抗原抗体反応というのは神話であったと考えるのが正しい、
と申し上げました。

で次に、現代医学の研究者たちが、
大規模集団接種後の有害事象についてどのように考えているかについて、
荒川央氏の記述でみていきます。
何やら難しい術語がいっぱい出てくるのですが、
これらは飛ばして黄色く塗ったとこだけをお読みください。

コロナワクチンの接種後に、さまざまな自己免疫疾患の発生が報告されています。
Seneff博士の総説論文からの引用ですが、スパイクタンパクに対する抗体のなかには、他の抗原に対して反応するものが多数含まれていて、たとえば、『トランスグルタミナーゼ3 (tTG3)、トランスグルタミナーゼ2 (tTG2)、ENA、ミエリン塩基性タンパク質 (MBP)、ミトコンドリア、核抗原 (NA)、α-ミオシン、甲状腺ペルオキシダーゼ (TPO)、コラーゲン、クラウディン5+6、S100B』に対して強く反応しました。
tTGはセリアック病(グルテン不耐症)に関係していますし、TPOは橋本病、MBPは多発性硬化症に関係しています。
プライミング(準備刺激)を受けてすぐに発症することもあれば、何年も経ってから発症することもある。ワクチンを受けて今元気な人が数年後にどうなっているか、分かりません。
コロナウイルスのスパイクタンパクに対するモノクローナル抗体を使った実験で、『SARS-CoV-2膜タンパク質抗体は、テストした55の抗原のうち18の抗原と反応』しました。抗体と抗原の結合は、1か0かではありません。強く結合するもの、弱く結合するもの様々です。この研究では、スパイクタンパクに対する1種類の抗体が18種類の抗原を認識したというのだから、驚くべきことです。この18種類は、肝臓、ミトコンドリア、神経系、消化器系、膵臓など、実に多様でした。もはや、一体どこで自己免疫反応が起こるか、予測がつきません。
ここで改めて免疫の基本を確認します。普通、僕らが『免疫』というとき、それはT細胞、B細胞からなる獲得免疫を指します。より広い意味の免疫は、抗体に頼らない免疫、貪食細胞による免疫などを指し、これを特に自然免疫と言います。さらに広い意味では、細胞内に感染した病原体を撃退する細胞内免疫も免疫の一種です。免疫系を備えているのは高等生物に限りません。バクテリアや植物など、広義の免疫はほとんどすべての生物が備えています。
自然免疫はinnate immunityの定訳ですが、本来は生得的免疫とでも訳すべきもので、これはもともと生得的に備わっている受容体で対応しています。獲得免疫のようなVDJ遺伝子組み換えに頼らなくても、外界の”バクテリアっぽいもの”、”ウイルスっぽいもの”などに対応する受容体で反応し、攻撃しています。この際、メインで働くのはToll様受容体(TLR)です。これに対して、獲得免疫のT細胞、B細胞は遺伝子組み換えによって抗体なりT細胞受容体なりの敵に対する受容体を作ります。
コロナワクチン接種後にリンパ球が減少することが複数報告されていますが、リンパ球のうち、具体的にどれが減少しているのか?B細胞か、T細胞か?T細胞だとして、キラーT細胞か、ヘルパーT細胞か?ごく初歩的なことのようですが、これについてはいまだ確定的な研究がなく、僕も非常に気になっています。
リンパ球についてもう少し詳しく見ていきます。B細胞について、ナイーブB細胞、メモリーB細胞、形質細胞があって、抗体のクラスもIgG、IgM、IgD、IgA、IgEとあります。
T細胞はヘルパーT細胞(Th1,Th2)、キラーT細胞、制御性T細胞などに分類される、ということに教科書的になっていますが、
実はこうした分類は極めておおざっぱです。実際にはもっと多様だし、あえてはっきり言うと、ひとつひとつ違います。T細胞もB細胞も、VDJ遺伝子組み換えを経て、それぞれの受容体を持ち多様化します。1個1個の細胞がそれぞれ別の抗体を持っています。1個1個のT細胞が、それぞれ別のT細胞受容体を持っています。
それぞれの細胞が違ったものに反応するということです。それぞれの抗体のなかには、自己免疫疾患に関係する抗体もある。
簡単にまとめると、獲得免疫の特徴は、遺伝子再編成、自己非自己の識別、そして記憶です。
さて、なぜワクチン接種後に自己免疫疾患を発症するのか?
これはB細胞、T細胞の根本的な仕組みが関わっていて、避けられない問題です。
たとえばB細胞がウイルスを認識するとして、ここにウイルスに対する抗体があって、ウイルスに結合する。抗体とウイルスがエンドサイトーシスで飲み込まれて、そのウイルス抗原を分解して短いペプチドに消化し、それをMHC(ヒトの場合はHLAとも言いますが)上に提示する。T細胞受容体はそのMHCとペプチドの複合体を認識します。
ポイントは、抗体が見ているものとT細胞受容体が見ているものは別物だということです。T細胞は、自分で直接現物を確認することなく、自己非自己の分別をしている。意外にアバウトなんです。別物を見ながら、「多分自己抗原じゃないと思う」とB細胞に伝えて、「大丈夫。活性化してもいいよ」と。それで免疫反応が活性化する。
抗体が見る抗原の大きさは5アミノ酸~8アミノ酸程度で、ウイルスのほんの一部なんです。たまたまウイルスの一部が、自分の持っているタンパクに同一、あるいはよく似たアミノ酸を持っていたら、ウイルスにも反応するし、自己抗原にも反応する。これが自己免疫疾患です。
まとめますと、自己非自己の識別はT細胞が行っていて、B細胞には自己と非自己の区別がつかない。B細胞とT細胞では、抗原を認識するエピトープ(抗原決定基)が異なるということです。抗体が認識するエピトープは小さくて、たまたま自己抗原と似たものをウイルスが持っていると、これが活性化して、自己抗体を大量に作って、自己免疫疾患になります。
T細胞受容体の抗原特異性を分析するのは、実は非常に難しいんです。
みなさん、アレルギー検査を受けたことがありますか?
血中にある抗体が、何に対して結合するか。これは比較的簡単に調べられます。
そもそも抗体には細胞膜結合型と分泌型の2種類があって、分泌型のほうは物質として扱えます。抗体はタンパクなどの抗原に直接結合できて、抗原認識はある抗原に結合するとなれば誰でも同じように反応します。
しかしT細胞受容体は調べるのが非常に難しいんです。これには理由があります。T細胞受容体は分泌型ではなく、細胞膜結合型だけなんです。また、T細胞受容体はMHCとペプチドの複合体を認識しますが、抗原単独を認識することはできません。さらに、MHCが最も個人差が大きい遺伝子であること。ヒトの場合HLAとも言われますが、骨髄移植の抗原適合型が同じ人を見つけるのが難しいのと同じで、個人差が非常に大きいんです。同じペプチドなのに、ある人のMHC上には提示されて別の人には提示されない。そういうこともあります。
こんな理由から、T細胞の抗原特異性はほとんど解析できません。不可能とまでは言いませんが、ものすごく面倒です。結局この分野の研究はほとんど手付かずのままです。Th1とTh2のバランスとか、Tregが多いとか少ないとか、免疫学者はそっち方面の議論ばかりしています。
ヘルペスウイルス科
もうひとつ、自己免疫疾患の関連で触れておきたいのは、ヘルペスウイルスです。エプスタインバールウイルス(EBV)が起こす自己免疫疾患も多様です。多発性硬化症、リウマチ、シェーグレン症候群、強皮症、クローン病など、いろいろあります。なぜヘルペスウイルスが自己免疫疾患を起こすのか?
EBVはB細胞に感染できるウイルスです。これが非常に厄介なんです。抗原で活性化されたB細胞は、基本的に短寿命です。しかしB細胞に感染したヘルペスウイルスは、その宿主細胞がすぐ死んでしまっては困るので、T細胞からの刺激を模倣してB細胞をトランスフォーム(不死化)します。不死化したB細胞はクラススイッチを起こし、抗体を作り始めます。どんな抗体を作るのか、分かりません。無害な抗体ならいいのですが、自己抗体を作るようなら、いろんな免疫疾患が起こります。
コロナワクチンの接種によって一時的に免疫不全が起こって、帯状疱疹やヘルペスウイルスの再活性化が言われていますが、もちろんEBVも再活性化します。そして、あらゆる種類の自己免疫疾患が起こり得ます。
『自己免疫疾患』というカテゴリーに分類されている病気がいくつあるのか、100個あるのか200個あるのか、知りません。ただ、病名が付いてないものの、現に存在する自己免疫疾患は、100個200個どころでは済まないはずです。人間の持っている遺伝子はおよそ2万個。そのどれもが自己抗原になり得ます。その抗原に対して、抗体の結合の仕方によっては、タンパクを不活性化するかもしれないし、逆に活性化するかもしれない。でも、どんな自己抗原に対しても抗体を作ることは可能で、その結果、何が起こるか分からない。
あくまで、分かりやすい疾患だけが分類されているだけのことで、病名のついてない自己免疫疾患はもっとたくさんあると思う。たとえば、拒食症や過食症も自己免疫の異常によって起こる可能性があります。たとえばレプチン(食欲に関するホルモン)やその受容体に対する抗体ができれば食行動に異常が生じるはずです。同様に考えて、精神状態、心の病気さえも自己免疫疾患で起こり得ます。

要するに従来の免疫学的アプローチは袋小路に入ってしまっている
打開するには別の観点が必要だという事です。

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