右も左も皇国史観

「抵抗してるのはイチローだけ」

先日、元号論争の間違いについて指摘しておきましたが、
またまたおかしな記事を見つけました。
「【?】竹田恒泰「元号の軽視、聖徳太子は泣いていると思う」⇒聖徳太子の時代に元号は無し・・・」
というのですが、

タレントの竹田恒泰氏が不思議な発言をしていると話題になっています。
話題になっているのは新元号の発表後に投稿された「外務省こそ元号を重んじないといけないのに。独立国の体裁を保つのに、先人たちが中国との国書のやりとりにどれだけ神経をとがらせてきたのか。聖徳太子は泣いていると思う」というようなコメントです。
竹田氏は聖徳太子の時代に元号が使われていたと思っているようで、外務省の元号軽視によって聖徳太子が泣いていると強調していました。
しかしながら、実際に元号が使われたのは聖徳太子が死亡した後の645年以降で、中学校の教科書にも「大化の改新」として記述があります。元号の使用が正式に決まった大化の改新と聖徳太子の死には20年以上のズレがあり、竹田氏が何を勘違いしていたのか気になるところだと言えるでしょう。

これ、論点は二つあります。
一つは聖徳太子が実在したかどうかというもので、
近々古代史論で書くつもりですが、兼川普氏によると、
「「書記」では、上宮王家を隠すため、耳と耳の太子厩戸豊聡を合体させて聖徳太子を捏造し、「日本記」に付けられていた系図一巻は破棄」
されたとのこと。
もう一つは、この時代元号があったのかどうかということですが、
兼川普氏はまさに「二中暦」に沿って考察したわけで、

591年 上宮耳、出家して法興法王=聖徳、筑後大善寺に在って法興寺の建立へ
594年告貴
600年 遣隋使(隋が兄弟統治を「義理なし」と指摘)
601年願転 耳が隠居して弟・和歌彌多弗利が天子となる
607年 遣隋使(耳の弟=日出る処の天子)=倭国(「随書」にいう俀国)

ちゃんと元号がつかわれており、
この点が九州王朝をごまかせない証拠になるわけです。
批判しているつもりの情報速報 .COM氏は、
以上の事実をまったく知らずに見当違いのことを言っているわけで、
ここに一般的左翼もいかに皇国史観に洗脳されているかがよくわかる。

で、元号問題に関してもう一つの微妙な問題を取り上げると、
「憲法・歴史学者はなぜ沈黙するのか」という批判がある。

それにしても「新元号」「天皇生前退位」という憲法上の重要な局面を迎えているにもかかわらず、憲法学者や歴史学者の多くが沈黙しているのはいったいどうしたことだ。
新聞に掲載される「識者コメント」は、露骨な元号・天皇賛美か、自称「民主的学者」の天皇・天皇制擁護ばかりだ。まともなコメントを目にすることはほとんどない。
メディアがコメントを求めないこともあるが、それなら自分で(自分たちで)投稿、あるいは会見して発表すればいい。そうすべきだ。憲法学会、歴史学会は何をしているのか。

という問題です。
歴史という論点は上で述べましたので省略しますが、
最近の憲法学者の鈍さの底流には、
そもそも日本国憲法が日本国民自身によってつくられたのではなく、
GHQから渡されたものだったということが、
だれの目にも明らかになりつつあるという認識があるのではないか。
戦後の宮沢喜一をはじめとするような憲法学者は、
ある種の詭弁を使って擁護してきたのですが、
冷戦から外れた極東の小さな島国では通用したのかもしれないが、
現在の東アジア情勢の下ではそれが通用しなくなってしまったということ。
だからって言って私は、
ネトウヨの論理をそのまま認めるわけではありませんが、
中国朝鮮の力がかつてなく勃興してきた現状は、
蚊帳の外で民主的学者が空論を言ってもバレバレになってしまう状況。

3.11後の、経済も文化芸術も衰退し、
国民の 7割方が貧困化するなか、正規の学問など成り立つわけがない。
食うのがやっとの状況なのですから、勉強などしているひまもない。
タレントだって学者だって飯は食って行かなきゃいけないわけですから、
メディアに干されたらどうにもならなくなる。
そりゃ誰だって沈黙を守るしかなくなるかもしれない。
こうした状況に抵抗できるのは、
本当の実力で食っていける奴だけ
であり、
イチローはそれで国民栄誉賞を辞退できるわけです。
ことは私共のような分野も同様で、
もし YES/NOセンサティブで自由に稼ぐことができなければ、
私だって真実を述べることはできなくなる。
上の竹田というのは、皇室とつながりがあり(明治天皇もインチキだが)、
その関係で奥の方の古文書を読んでいたのかも・・・。

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