それでも地球は回っている 2009年1月

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 皆さんお元気ですか、朝比奈です。

 表題の言葉は、有名なガリレオ・ガリレイが宗教裁判所の異端審問で有罪とされた直後につぶやいたとされる言葉ですが、今年はそのガリレオが望遠鏡による天体観測を始めてから400年にあたることを記念した、国際天文年なのだそうです。

 当時は古代ギリシャのアリストテレス以来の「天動説」が常識だったのですが、ガリレオはその望遠鏡で、水晶でできているはずの月にデコボコやクレータを見つけたのでした。さらに観測を続けた彼は太陽の黒点や金星の満ち欠け、木星の4つの衛星までも発見し、それらの事実に基づき「地動説」を発表したのでした。

 なぜこのような話をするかというと、私共は多くの方々からお手紙やお電話・FAXをいただくのですが、科学万能の世の中にあって「不思議な力」をお持ちの方は、実は予想以上に多いのです。ところが、その中にはあまりにも過激というか想像力豊かな方々もおいでで、中には首を傾げたくなるような主張をなさる方もいらっしゃるのです。

 「自分は宇宙からやってきた」などはまだいいほうで、「あなたは宇宙語を話せますか」とか「私は○○星人とコンタクトできます」あるいは「あと○○年で地球は壊滅する」とかいろんな説があるようです。

 現代科学がすべてを解明したとは、私どもも全く考えておりませんが、かといって検証不可能な説を延々と繰り広げ、それを元にさらなる仮設を組み立てるのもいかがなものかと考えてしまいます。言論の自由というのとはまた別な、知性に対するテロとでも言えるのではないでしょうか。もし、宇宙の全てをつかさどる意識を私達が持ち、はるかに進んだ文明を誇る宇宙人とコンタクトが取れるなら、解決のつかない問題など無くなってしまうはずです。

 私達はもう少し謙虚にこの力を用い、今そこにある問題に取り組んでみたいのです。そのためには、ガリレオとは反対に「人体という小宇宙」に眼を向け、行き詰っている現代医学の疾病観に対し、客観的なデータに沿った新たな提言をしてみようと考えております。私共の今年の計画は、まずそこから始めてまいる所存です。

 では、来月またお目にかかりましょう