争点はどこにあるのか 2012年11月

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 皆さんお元気ですか、朝比奈です。

 新聞やTVのニュースを見聞きしていると、与党・野党間の思惑や駆け引きはとも角として、その他野党間の水面下での動きの他第三極を自任する勢力の登場など何やらかまびすしい感じがします。折しも中韓による領土問題が持ち上がる中、悲壮な決意で戦も辞さないというムードがある一方、経済団体からはそうした動きを警戒する声も上がっているようです。しかし、いずれの陣営もさほど変わったことを主張しているわけではないことは、以下のキーワードに沿って考えてみると良く分かります。

 先ず第一に経済政策ですが、近い将来における消費増税の是非で振り分けると、明確に反対を唱えているのはごく少数で、残りはほとんどが賛成かやむを得ないという構図が明らかになります。この問題については種々論議がありますが、現状の不透明な政策をそのままにして税率だけを引き上げることに根強い反対意見があることは事実です。

 次に原発や代替エネルギーに関する点ですが、これも明確に原発反対を唱えているのはごく一部のみで、あとはやはり稼働するのかしないのか曖昧なままといえるでしょう。シェールオイルや代替エネルギーが論点を拡散する一方、CO2地球温暖化論について各陣営がどのように考えているのかが問題となります。

 さらに外交や安全保障になると、現行憲法と日米安保に対する評価が一つの分かれ目になると思われます。ただ、現実的に可能な方策は極端な憲法廃棄論や核武装論ではなく、国民全体による危機意識の共有が先決ではないかと思われます。

 こうしてみてみるとかなり不透明になりますが、その陰で医療の危機と国民健康保険の破綻については何も語られず、上記と連動する形で崩壊しつつある福祉や年金、教育や次世代を担う若者の件はまた棚上げとなっていくのではないでしょうか。

 では、来月またお目にかかりましょう。