中央構造線が動き出した 2016年5月

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皆さんお元気ですか、朝比奈です。

熊本での地震は、最大震度7を2回記録し、今も余震が続いております。被災された皆様には、心からお見舞い申し上げます。一体いつまで不安が続くのか、現地の被害はいかばかりかと、隔靴掻痒の思いで報道等に接しておりますが、九州各地からのお電話では、当サイエンス会員の方々の被害はさしたることなさそうで、それだけでも救われた気持ちです。

震源は中央構造線のほぼ真上で、この延長上にフォッサ・マグナが位置し、富士山を含む周辺の山々では、去年暮れから深部低周波地震が活発化しております。私どもは、過去何回も地震や火山噴火に対する警戒を呼び掛けてきましたし、直近の1月にも中央構造線沿いの大地震が列島動乱につながるとの予測を発表しましたが、不幸にも的中してしまったようです。

問題は今回の地震が、慶長大地震型(中央構造線に沿ったタイプ)か、宝永地震型(南海トラフが関与するタイプ)かという点ですが、YES/NOでみてみますと、2:1で慶長大地震型が有力。
ということは、1596年の例に従えば、伊予国~豊後国~近畿地方まで極めて短期間に震源が移動、今後、大分・四国をはじめとするエリアが危険といえます。
ただ、いずれのタイプでも四国がキーポイントになりそうなので、ここに来れば両者入り混じった地震が起こるのではないかと思われます。その判断は遅くとも数カ月以内とみられますが、地震ザメとして知られるメガマウスが、三重県尾鷲港に水揚げされたのが4月16日ということから考えると、もっと早くなるかもしれません。

現在は、東日本大震災後の動乱の時代と考えられ、環太平洋火山帯も活発化し、世界各地からの報道がひきも切りません。専門家の見解では、いつどこに来てもおかしくはないということですが、我が国で今エネルギー的に高いのは四国・北陸・富士などで、逆に可能性が低いのは関東大地震・東海南海地震と出ております。防災・減災はもちろんですが、一人でも多くの方に「サバイバル」等、エネルギー的な備えをしていただきたいと考えております。

では、来月またお目にかかりましょう。